四国電力を利用している家庭にとって、気になるニュースが発表されました。
四国電力は2026年9月29日、一般家庭のモデルケースとなる「従量電灯A・月260kWh使用」の電気料金について、9,372円になる見通しを発表しました。
報道によると、前月と比べて1,412円の上昇となり、過去最高の水準です。
「どうして一気に1,400円以上も上がるの?」
と思った人も多いのではないでしょうか。
今回の上昇には、大きく分けて、
- 四国電力送配電の「託送料金」の見直し
- 国による電気料金の負担軽減措置の終了
などが関係しています。
今回は、四国電力の電気料金がなぜ過去最高になるのか、一般家庭ではどれくらい負担が増えるのかを分かりやすく紹介します。
※2026年9月30日時点の情報です。
四国電力の家庭向け電気料金が9,372円に
今回発表されたモデルケースは、四国電力の「従量電灯A」を契約し、1カ月に260kWhを使用する一般家庭です。
報道されている料金を比較すると、次のようになります。
| 前月 | 今回 | 差額 | |
|---|---|---|---|
| 標準家庭の電気料金 | 7,960円 | 9,372円 | +1,412円 |
1カ月だけを見ると「1,412円か」と感じるかもしれません。
しかし、仮に同程度の差額が1年間続くと、
1,412円 × 12カ月=16,944円
になります。
もちろん、実際の電気料金は使用量や燃料価格などによって変動するため、年間約1万7,000円の値上げが確定したわけではありません。
それでも、家計にとって無視しにくい金額です。
なぜ電気料金がこんなに上がるの?
今回の料金上昇には、複数の要因があります。
特に重要なのが「託送料金の見直し」と「国の負担軽減措置の終了」です。
理由① 託送料金が値上げされる
まず大きな変更が「託送料金」です。
聞き慣れない言葉ですが、簡単に言えば、発電した電気を家庭まで届けるために送配電ネットワークを利用する料金です。
家庭に電気を届けるためには、送電線、変電所、電柱、配電線など多くの設備が必要になります。
それらの送配電設備を維持・運用するための費用が、託送料金として電気料金にも含まれています。
今回、四国電力送配電は、物価や労務費、金利などの上昇を踏まえて託送料金を見直しました。
それを受け、四国電力も2026年11月1日から電気料金単価を見直します。
託送料金の見直しだけなら+478円
ここは今回のニュースで特に重要なポイントです。
標準家庭の電気料金が1,412円上昇するからといって、1,412円すべてが託送料金の値上げによるものではありません。
四国電力が公表したモデルケースでは、従量電灯Aで月260kWh使用した場合、
8,894円 → 9,372円
となっています。
つまり、料金単価の見直しによる影響は、
月478円の増加
です。
| 従量電灯A・260kWh | 金額 |
|---|---|
| 見直し前 | 8,894円 |
| 見直し後 | 9,372円 |
| 値上げの影響 | +478円 |
では、なぜ報道では前月から1,412円も高くなるのでしょうか。
もう一つ大きな理由があります。
理由② 国の電気料金支援が終了
2026年の夏は、政府による「電気・ガス料金支援」が実施されていました。
家庭などの低圧契約では、電気料金から次の金額が割り引かれています。
| 使用月 | 割引単価 |
|---|---|
| 2026年7月使用分 | 3.5円/kWh |
| 2026年8月使用分 | 4.5円/kWh |
| 2026年9月使用分 | 3.5円/kWh |
しかし、この支援は9月使用分まで。
つまり、秋以降はこれまで受けていた値引きがなくなります。
月260kWh使用する家庭の場合、3.5円/kWhの支援なら、
260kWh × 3.5円=910円
の負担軽減になります。
この支援がなくなることも、電気料金が大きく上昇する要因の一つです。
「1,412円値上げ」の内訳を整理すると?
ここまでを整理すると、今回のニュースが分かりやすくなります。
前月比+1,412円=託送料金の値上げだけではありません。
託送料金を反映した料金単価の見直しに加えて、夏に実施されていた国の負担軽減措置が終了することなどが重なっています。
そのため、
「四国電力がいきなり1,412円値上げした」
と理解するのは正確ではありません。
複数の要因が同じ時期に重なることで、標準家庭のモデル料金が大きく上昇します。
そもそも「標準世帯260kWh」ってどんな家庭?
今回報道されている9,372円は、すべての家庭が支払う金額ではありません。
四国電力が料金を比較するために設定しているモデルケースです。
条件は主に、
従量電灯A・月260kWh使用
となっています。
そのため、電気を月150kWhしか使わない家庭と、500kWh使う家庭では実際の請求額が大きく違います。
オール電化住宅など、別の料金プランを利用している場合も同じ金額にはなりません。
自分の契約プランは「よんでんコンシェルジュ」や電気料金のお知らせなどで確認できます。
「おトクeプラン」なども値上げへ
今回の見直しは従量電灯Aだけではありません。
四国電力の低圧自由料金も対象です。
四国電力が示したモデルケースでは、次のようになっています。
| 料金プラン | モデル使用量 | 見直し前 | 見直し後 | 影響 |
|---|---|---|---|---|
| おトクeプラン | 300kWh | 10,310円 | 10,819円 | +509円 |
| でんかeプラン | 592kWh | 20,005円 | 20,777円 | +772円 |
| 昼トクeプラン | 577kWh | 18,815円 | 19,592円 | +777円 |
| 季節別時間帯別電灯 | 592kWh | 19,019円 | 19,813円 | +794円 |
ただし、自由料金については、見直し後の単価が11月の検針日以降の使用分を対象として、12月分の電気料金から反映されます。
契約プランによって適用時期や影響額が違うので注意が必要です。
なぜ託送料金を上げる必要があるの?
四国電力によると、背景にあるのは近年の物価、労務費、金利などの上昇です。
電気は発電所で作れば終わりではありません。
発電した電気を、
発電所
↓
送電線
↓
変電所
↓
配電線
↓
家庭
という形で届ける必要があります。
電柱や電線、変電所などの設備は、古くなれば交換しなければなりません。
台風や地震などの災害に備えた設備投資も必要です。
こうした送配電ネットワークを維持する費用が託送料金に反映されています。
四国電力だけが値上がりするわけではない
今回の電気料金上昇は四国だけの話ではありません。
政府の支援終了や託送料金の見直しなどにより、全国の大手電力でも家庭向け電気料金の上昇が見込まれています。
9月29日に発表された標準的な家庭の料金では、北海道電力が10,552円、東北電力が9,690円、東京電力が9,561円、中国電力が9,158円、九州電力が8,115円などとなっています。
四国電力の9,372円だけが突出して高いというわけではなく、全国的に家庭の電気料金が上昇する局面となっています。
ただし、各社でモデル世帯の条件などが異なる場合があるため、単純な料金比較には注意が必要です。
家庭でできる電気代対策は?
電気料金そのものを家庭で決めることはできませんが、使用量を減らせば負担を抑えることはできます。
特にこれから冬に向かうと、暖房による電力消費が増えます。
エアコンのフィルターを掃除する、使っていない部屋の照明を消す、冷蔵庫に食品を詰め込みすぎない、家電の省エネ設定を活用するなど、無理のない範囲で節電することが重要です。
また、自分が現在どの料金プランを契約しているか確認しておくのもよいでしょう。
ただし、料金プランを変更すれば必ず安くなるわけではありません。家庭ごとの使用量や、電気を使う時間帯によって結果は変わります。
まとめ|四国電力の電気料金は9,372円へ
四国電力の標準的な家庭の電気料金は、9,372円となる見通しです。
報道されている前月比では**+1,412円**となり、過去最高の水準になります。
ただし、1,412円すべてが四国電力の料金改定によるものではありません。
四国電力が示している260kWhのモデルケースでは、託送料金の見直しを反映した料金改定の影響は**+478円**。
これに、夏に実施されていた政府の電気料金支援が終了することなどが重なり、家庭の負担が大きく増える形です。
電気料金は毎月の生活に直接関係する固定的な支出です。
特にこれから冬を迎えて電気使用量が増える家庭では、自宅の使用量や契約プランを一度確認してみてもよさそうです。


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