【徳島地震】30年以内「1%」は本当に低い?中央構造線でM8級直下型地震の可能性

徳島

徳島で大地震と聞けば、多くの人が最初に思い浮かべるのは、

「南海トラフ巨大地震」

ではないでしょうか。

しかし、徳島県民が知っておきたい地震は、それだけではありません。

四国北部を東西に横断する巨大な活断層帯、

「中央構造線断層帯」

があります。

国の地震調査研究推進本部(地震本部)は、徳島に関係する区間でM7.5~M8程度以上の地震が発生する可能性を想定しています。

一方で、今後30年以内の発生確率を見ると、

最大1%程度。

「1%なら、ほとんど起こらないんじゃない?」

そう感じる人も多いと思います。

では、この**「1%」とは、実際どのくらいの確率なのでしょうか。**

今回は「日本に生まれる割合」など、できるだけ身近な数字とも比べながら考えてみます。


徳島県を横断する「中央構造線断層帯」

中央構造線断層帯は非常に大きな活断層帯です。

奈良県から和歌山県、徳島県、愛媛県を通り、大分県方面まで延びています。

その長さは約444km

地震本部では、断層の位置や過去の活動などから10区間に分けて評価しています。

徳島県内でも、

  • 鳴門南
  • 鳴門
  • 板野
  • 神田
  • 父尾
  • 井口
  • 三野
  • 箸蔵
  • 池田

などの活断層が東西に連なっています。

つまり中央構造線は、

「徳島から遠く離れた場所にある断層」ではありません。

徳島県内を横断している活断層です。


徳島ではM7.5~M8級の地震も想定

地震本部による評価では、徳島に関係する中央構造線断層帯について、かなり大きな地震が想定されています。

区間 想定される地震 30年以内の発生確率
紀淡海峡―鳴門海峡 M7.5程度 0.005~1%
讃岐山脈南縁東部 M7.7程度 1%以下
讃岐山脈南縁西部 M8.0程度以上 ほぼ0~0.4%

ここは誤解しないように注意が必要です。

「徳島でM8地震が30年以内に1%で起きる」

という意味ではありません。

区間ごとに想定される地震の規模と確率は異なります。

ただ、

徳島に関係する活断層でM7.5~M8程度以上の大地震が想定されている

ということです。


「30年以内1%」は低いのか?

ここからが今回の記事の本題です。

30年以内1%。

数字だけを見ると、かなり低く感じます。

しかし、「1%」だけを見てもなかなか実感できません。

そこで、私たちの生活に関係する数字と比べてみます。

なお、ここから紹介する数字は地震と同じ条件の確率ではありません。

「危険度が同じ」という意味ではなく、

1%という数字の大きさをイメージするための参考

として見てください。


「日本に生まれる割合」は約0.5%

まず、かなり身近で面白い数字があります。

「世界で生まれる赤ちゃんのうち、日本で生まれる割合」

です。

世界では現在、年間1億人を大きく超える赤ちゃんが生まれています。

一方、日本の年間出生数は60万人台まで減少しています。

これを単純に割ると、

世界で生まれる赤ちゃんが日本で生まれる割合は約0.5%前後

になります。

ざっくり言えば、

約200人に1人。

一方、中央構造線断層帯の徳島に関係する一部区間では、

30年以内の地震発生確率が最大1%程度。

確率の数字だけを並べると、

日本で生まれる割合:約0.5%

中央構造線の地震:最大約1%

です。

「1%なんて、ほとんどゼロみたいな数字」

と思っていた人は、少し印象が変わるのではないでしょうか。


「日本で生まれる」より1%の方が数字としては大きい

もちろん、

「日本に生まれること」と「地震が発生すること」

は全く違います。

直接比較して、

「地震の方が日本に生まれるより起こりやすい」

という意味ではありません。

母集団も期間も全く違うからです。

ただ、

「1%という数字はどのくらい小さいのか」

をイメージする材料にはなります。

世界全体から見れば、日本で生まれること自体がかなり少数です。

それでも私たちは実際に日本で暮らしています。

そう考えると、

1%は低い数字ではあるものの、天文学的に小さな数字ではない

ことが分かります。


日本で「1年間に亡くなる人」の人口比も1%台

もう一つ身近な数字があります。

日本では現在、年間150万人を超える人が亡くなっています。

人口は約1億2千万人です。

単純に、

年間死亡者数÷人口

で計算すると、

1年間の死亡者数は人口の1%台。

もちろん、これは「あなたが1年間に亡くなる確率」という意味ではありません。

年齢によって死亡率は全く違うためです。

ただ、

1%という数字自体は、私たちが暮らす社会の中に普通に存在する大きさ

だということは分かります。


交通事故で死傷する人は年間1%よりずっと少ない

交通事故も見てみましょう。

日本では毎年、多くの人が交通事故で死傷しています。

しかし、日本の人口全体から見れば年間の割合は1%を大きく下回ります。

それでも私たちは、

シートベルトをする。

信号を守る。

横断歩道を確認する。

自動車保険に入る。

子どもには交通安全を教える。

といった対策をします。

なぜなら、

確率が低くても、起きたときの影響が大きいから

です。

地震も同じように考えることができます。


風邪は逆に「1%よりはるかに大きい」

では、

風邪をひく確率

はどうでしょうか。

これは「風邪」の定義や年齢、期間によって大きく変わるため、「年間○%」と一つの数字にするのは難しいものです。

ただ、一般的に成人でも年間に複数回かかることがあるほど身近な病気です。

つまり、

風邪をひくことと比べれば、1%は圧倒的に低い。

ここも大事です。

1%を必要以上に怖がる必要はありません。


宝くじ1等と比べれば「1%」はものすごく高い

反対に、ものすごく確率の低い出来事とも比べてみましょう。

例えば年末ジャンボ宝くじの1等。

1枚で1等が当たる確率は、発売条件にもよりますが数千万分の1クラスです。

これと、

100分の1=1%

では桁が全く違います。

つまり、

30年以内1%は宝くじ1等のような「ほぼ奇跡」というレベルではありません。


身近な数字と並べると「1%」が見えてくる

ここまでをざっくり整理してみます。

出来事・数字 おおよその割合
風邪をひく 1%よりはるかに大きい
日本で1年間に亡くなる人÷人口 1%台
中央構造線の一部区間で30年以内に地震 最大約1%
世界で生まれた赤ちゃんが日本生まれ 約0.5%前後
日本で年間に交通事故で死傷する人÷人口 1%を大きく下回る
年末ジャンボ1等 数千万分の1クラス

※期間・母集団・意味がそれぞれ違うため、危険性を直接比較する表ではありません。「1%」の大きさをイメージするための参考です。

こうして見ると、

1%は決して高い確率ではありません。

でも、

「現実にはまず起こらない」というほど低い確率でもない。

このあたりが重要だと思います。


しかも地震は「起きたときの影響」が大きい

そして地震の場合、確率だけを見るのは適切ではありません。

例えば、

1%の確率で100円を失う

と言われても、それほど気にしないでしょう。

でも、

1%の確率で家が大きな被害を受ける

と言われたらどうでしょうか。

同じ1%でも判断は変わるはずです。

リスクを考える場合、

「起こる確率」だけでなく「起きたときの影響」

も考える必要があります。

中央構造線断層帯の場合、想定されているのはM7~8クラス。

発生確率が低くても、実際に起これば影響が非常に大きくなる可能性があります。


阪神・淡路大震災もM7.3だった

ここで思い出したいのが、1995年の阪神・淡路大震災です。

原因となった兵庫県南部地震は、

M7.3。

内陸の活断層による大地震でした。

一方、徳島に関係する中央構造線断層帯では、

M7.5程度

M7.7程度

さらに一部区間では、

M8.0程度以上

という規模が想定されています。

もちろん、マグニチュードだけで被害を比較することはできません。

震源の場所、深さ、地盤、建物の耐震性などによって被害は大きく変わります。

それでも、

徳島でも大規模な内陸地震が起こる可能性がある

ということは知っておいた方がいいでしょう。


熊本地震も活断層による地震だった

2016年の熊本地震も、活断層による大地震でした。

最大震度7を観測し、大きな被害が発生しています。

徳島ではどうしても、

「巨大地震=南海トラフ」

というイメージが強くなります。

しかし、

海の地震だけが危険なわけではありません。

中央構造線のような活断層による直下型地震もあります。


南海トラフと中央構造線は別物

ここは徳島県民として覚えておきたいところです。

南海トラフ巨大地震と中央構造線断層帯による地震は、同じものではありません。

南海トラフ巨大地震

海底のプレート境界で発生。

徳島では、

大きな揺れ+津波

への備えが非常に重要になります。

中央構造線断層帯

陸域や沿岸にある活断層による地震。

生活圏に近い場所で発生すれば、

突然、非常に強い揺れに襲われる

可能性があります。

つまり徳島では、

南海トラフだけ備えればOK

ではないということです。


1%を怖がる必要はない。でも無視する必要もない

今回いろいろな数字と比較してみて感じるのは、

1%は絶妙な数字

だということです。

高いとは言えません。

むしろ低い。

でも、

「絶対に起こらない」と考えられるほど低くもありません。

しかも地震の場合、起きたときの影響が大きい。

だから、

毎日心配する必要はないけれど、備えはしておく。

これくらいがちょうどいいのではないでしょうか。


地震対策は「中央構造線専用」ではない

さらに重要なのは、

中央構造線のためだけに特別な防災対策をする必要はない

ことです。

例えば、

家具を固定する。

水や食料を備蓄する。

モバイルバッテリーを準備する。

寝室に倒れそうな家具を置かない。

避難場所を確認する。

家族との連絡方法を決めておく。

こうした対策は、

中央構造線の地震にも、南海トラフ巨大地震にも役立ちます。

つまり一度準備しておけば、複数の災害に対応できます。


まとめ|「1%だから大丈夫」とは言い切れない

徳島県を横断する中央構造線断層帯では、区間によってM7.5~M8程度以上の地震が想定されています。

30年以内の発生確率は、徳島に関係する区間では最大1%程度

1%と聞けば低く感じます。

しかし身近な数字と比べてみると、

世界で生まれる赤ちゃんが日本で生まれる割合は約0.5%前後。

一方、

1年間の日本の死亡者数÷人口は1%台。

つまり1%というのは、

宝くじ1等のような「ほとんど奇跡」の世界とは全く違う数字

です。

もちろん、これらは条件が違うため直接比較することはできません。

それでも、

「1%は低い。でもゼロみたいなものではない」

という感覚は持っておいてもいいと思います。

徳島で地震といえば南海トラフ。

しかし、足元には中央構造線断層帯もあります。

怖がりすぎる必要はありません。

ただ、

「1%なら大丈夫」と何もしないより、最低限の備えだけはしておく。

それが一番現実的なのではないでしょうか。

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